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日本音楽療法学会 学術大会レポート 1-D              文責:宮島活動報告写真

                                 2015.10.10

 2014年9月19日から21日までの3日間、日本音楽療法学会の学術大会に前川氏と参加してきました。そこで受けた1-D『認知症中期から末期の患者のケアにおける音楽療法』 のメモのようなレポートを書きました。アリシア・クレア名誉教授が話している中で重要と思われる言葉をメモしたモノです。皆様にお見せするようなレポートでもなく、未完成の状態で恐縮ですが、どのようなことを聞けるのか、参加していない方達が知れるものとなり、興味が沸いていただければ幸いです。

認知症の初期から末期の各段階での対象者の生理的または心理的状態とともに音楽的特徴や背景を確認し、各段階での研究成果について臨床ビデオや統計、効果について学びました。
まず認知症の初期から中期前半については、日常会話で長期記憶の想起も早い状態だが、高度なADLは困難でうつ状態と無力感、家族の不安が強いといった傾向。音楽的には以前に学んだ馴染みの曲や表記(記譜)を合図として用いたり、アンサンブルが上手く演奏できたりする。またリフを挿入したりすることで・・・

 ある経験の最中に音楽が聴こえることによって「音楽とともに経験は記憶される」。

思い出は多様で多面的であり、感情が強い結びつきをもたらし、また触覚や嗅覚、その他多くのものと結びつく。それはポジティブでもネガティブでもありうる。

 まず「最適な覚醒度に焦点をあてる」が大切である。

覚醒度の定義は、生理的、心理的な状態で、目覚めているということ、そして刺激に反応すること。

刺激を脳でプロセスできないことが多いことから、認知症の方は覚醒度が不十分な場合がよくみられる。その結果、刺激に無反応なこと、またこの反対も起こる。刺激を脳でプロセスできないことにより、脳が高度すぎる、または覚醒しすぎる場合、無反応だったりうろうろしたり、動き回るなどの過活動が見られる場合があり、これにより上手く活動に参加できないことがある。

覚醒度が低い場合は、音楽によって覚醒度を下げることができる。

認知的機能を促進させるために、現在の環境、初めの覚醒状態。音楽的要素は覚醒と一致させる。

音楽的、臨床的な要素を操作し、音楽経験への関与と最適の覚醒度と継続的な注意集中を行うことにより、より望ましい方向へ持っていく。まずアセスメントをすること。そして、観察や活動の中で彼女が好きなものや動物など、話をすることで、自発的な会話を促す。そしてそれに関係する歌をアドリブで作ったりすることによって覚醒度を変えることが出来る。

手続き記憶を促すための音楽

食べることを忘れてしまうとき、音楽を合図として使う。音楽の中で話しかけるようにすると、手続き記憶が改善されるケースがある。

アメリカでは音楽療法は結果が重要視される。そして音楽療法の効果をみせることが必要。自分たちの仕事を主張することができない。

●初期から中期の前半の認知症について

簡単な受け答えなら可能。日常会話可能。高度なIADLなどは困難な状況。自分が変わっていることに気づいている方が多い。長期記憶は思い出す事が出来る。うつ状態になってしまったり、無力感をもったり、進行が止まらない病気だからこそ。家族にとっても非常に不安が強くなる時期。

なじみのある曲。歌えたり、弾けたり、アンサンブルも可能。音楽的な教育を受けたことがない人でも、若い頃によく聞いていたフォークソングや宗教的な音楽。打楽器などでリズムに同調でき、ダンスをしたり、体操したりできる。

音楽は脳全体を活動的にさせるために、よい結果が生まれる。

●認知症中期の後半

以前に学んだなじみの曲を用い、表記(記譜)を合図として用いると効果的。新しい音楽は簡単に読めないが、アンサンブルで上手く演奏可能。リフを挿入したり、なじみのある曲を上手く歌う。

●後期の認知症について

運動野への脳の萎縮がすすむことによって、歩くことができない、歩くことを忘れてしまうなど身体的な障害が起こる。歩行訓練の臨床ビデオを見ました。歩行を安定させることが大切であり、歩行訓練時に「You Are My Sunshine」をアカペラで歌いながら、歩行を安定させる訓練をしていました。その方は右足の歩幅が長く、左足が短いといった歩行状態でした。これを歌のテンポに合わせることによって、左右の長短の差がなくなり、歩幅もバランスも良くなっていました。

メトロノームといったリズムを用いることによって規則性を生む。

音楽は運動的な記憶でなされる。動きの反応を組織立てる。動きの機能的な反応。同期的に動くということは物理的な法則2つの体が動く、シンクロ同期的に動く、反対の方向に動く。1600年代に記されている物理的な法

機能的促進する方法

機能というのは個人が認知的に会話面で言語の面で、動きの面で感情的社会的、心理的な機能があります。これらの機能を促すために音楽療法士は音楽を使用するエンゲージメントを促して医療的な介入方法を促進するために。興味を引き、覚醒を促すために音楽を使用します。介護する人と介護される人をつなぐ。病気によって失われた親密さを提供。尊厳や自尊心を尊重した回復させる



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