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活動報告report

介護老人保健施設での音楽療法活動                  文責:宮島活動報告写真

 2012.11.1

 9月25日(火)に介護老人保健施設にて音楽療法活動を行いました。 今回で3回目となります。
 参加メンバーは前川、宮島、Aさんの3名。実施時間は1時間。
それでは曲目プログラムに沿って、実践の振り返りを個人的意見と定期練習での会議での話し合いででたことと併せて書いていきます。


主セラピスト:前川
コセラピスト:宮島、Aさん

【挨拶、導入】
 3回目となり、参加者は25名前後。参加者のご家族も見え、前回参加された方も多数いらっしゃいました。

【準備体操、発声練習】
 前川氏主導にて「あ、い、う、え、お」発声、ピアノの音に合わせて発声練習を実施。 始めの発声練習で大きな声を出された方がみえました。第三者には一見、怒っているように映りがちですが、実は積極的に発声をしている、私にはそう感じました。
 何故、そう感じるかと言いますと、私もよく声が聞こえにくい、聞き取りにくいと言われます。実施ビデオやヴォイスレコーダーで客観的に聞くと、それがよく分かります。声を大きく出そうとすればするほど、それに比例して怒っているように感じるからです。
 笑いも起きて、参加者の緊張も少しほぐれたようにも思います。

@紅葉
 伴奏のテンポが少し走り気味でしたが、皆さん遅れることなく、また声の数(参加者の発声)も多く聞かれました。

A赤とんぼ
 ピアノが少し乱れましたが、歌声の乱れはなく、なんとか乗り切った感がありました。練習量や経験値なども影響しているかと思われますが、こういったときに言い方が悪いですが上手く誤魔化せるテクニックがあると良いように感じました。これから新規スタッフ、メンバーもセラピスト役を担っていただく機会が増えていくためです。
 どう対応していけばいいかは、相談と試行、評価を繰り返して状況に合った手法を見つけていきたいです。

B旅愁
 ギターコードが少し難しいので座って行いました。あまり好ましい形ではないですが、実施後の動画を見て、こういったマイナーコードのしっとりした曲では座って弾くのも悪くないように感じました。
参加者からみると、前方には左手に主セラピスト、中央に大きな歌詞紙、主セラピスト後方にピアノ伴奏者、右手にギター伴奏者の4つの目標物があります。
その中で注目が行きやすいのは、歌詞が貼ってあるホワイトボード、それと主セラピストとコセラピスト(ギター)が立っていて動きがあるため、注目がいきやすい傾向があります。
座って弾くことにより、セラピストと歌詞紙となり、目移りも最小限で済みます。
このようにして故意的に、注目する目標物を1つとして、その他の目標物を除去することで、集中力や効果もマイナー曲では出やすくなるのではないかと思いました。

C隣組
 座ってできる振り付けを練習。その後、伴奏をつけて1番のみ、続いて1〜3番まで実践しました。
2番の「あれこれ面倒 味噌醤油」のフレーズのほうが、耳なじみがあるようですね。
皆さん、2番までは軽快に歌われていました。
しかし3番にくると少し歌声が減ったように思います。
また今回、急遽3番まで行いましたが、振り付けが2,3番歌詞とまったくかみ合ってないことが反省点です。
2,3番の振り付けを創作し、1〜2番を2,3回試行、1〜3番をと徐々に吹き込んでいく形ですすめていき、同じ曲でバリエーションを増やして変えてみてもいいと思いました。

D三百六十五歩のマーチ
 CDラジカセで原曲を流し、それに合わせて振り付けを練習し、実践しました。
原曲はテンポが速いですが、皆さんまったく遅れることはありませんでした。
しかし、始めのゆっくりとした振り付け練習の時と比べると、実際音に合わせると出だしは多くの方が大きく動かれていましたが、時間が経つにつれて手を止めてしまう方が若干ではありますが、数名みえました。
逆に音を出すと練習時は振りが小さかった方が大きくなる方が多くみえました。
練習、曲に合わせて、双方に良い面がありました。
また曲に合わせて2回行いましたが、出だしの際、1回目の出だしよりも2回目の出だしの方が多くの方が振りをしていたのが興味深いです。
ほぼ全員の方が振りを行われていました。
残念ながら、時間が経つにつれ、その数は減る傾向がありましたが、2回目の出だしの全員参加は、その要因となるものを突き詰めてを考え、今後に反映していきたいところです。

Eお座敷小唄
 主セラピストのアカペラの音が外れるというアクシデント?がありましたが、笑いになり、いい雰囲気となりました。こちらの曲からは参加者の方に小楽器で伴奏に参加していただきました。
 今回、1〜3番まで通して行いました。2〜3番が耳なじみがないからか、歌声が小さくなる様子が伺えましたが、小楽器はしっかりテンポは乱れず鳴らされていました。


Fああ人生に涙あり
 皆さん、タイトルを聞くと「ん?」と反応されるこの曲。「水戸黄門の曲です。」と歌い出しを歌うと、「ああ〜!」と必ずと言っていいほど、おわかりになります。
そういう点でも、この曲はいいですね。
小楽器を持たれていない方で、膝をたたいてリズムをとる方が数名みえ、参加者の反応も上々でした。


G丘を越えて
 たくさんの歌声が聞こえてきました。皆さん大好きなんですね。
私も大好きな曲です。軽快なテンポ、歌詞も遠足を思い出させるような曲です。他施設でも反応がよく、定番曲になりつつあります。


H異国の丘
 試行曲のひとつ。私的にはコードや曲の雰囲気から軍歌のカテゴリのように思っていた一曲。マイナー曲であり、反応があまり良くないように思っていましたが、意外にも歌声はしっかりとほとんどの方が歌われていました。

I誰か故郷を想わざる
 こちらも試行曲です。とっても難しい曲ですが、皆さんよく歌われていました。男性の方の声が比較的多く聞こえてきます。また、気持ちよくビフラートをかけて歌われている方もみえていたのが印象的でした。

J故郷
 少しテンポが速い形でした。余情が薄れてしまいがちだったので、ゆっくりを意識して伴奏を行うと良いですね。1〜3番まで通して歌いましたが、こちらは他曲と比べると、3番まで知っている方も多い。本当に名曲ですね。

K大きな古時計
 ピアノで主旋律、ギターはアルペジオで伴奏しました。実施直後はあまり反応が良くないように感じましたが、実施ビデオを見ると悪くないように思いました。しかし、沈静化というよりかは、気持ちが沈む形になりがちでした。

Lリクエスト「紅葉」
 参加者から「紅葉」のコールがありまして、実施。

Mリクエスト「三百六十五歩のマーチ」
 ギター伴奏に合わせて、行いました。施設スタッフの方総出で振り付け参加をしていただき、盛り上がりました。

以上です。
3回目となる音楽療法活動。
後方参加者の方への歌詞の配布や声掛け、サポートにより、スムーズな進行と楽しく行うことができました。
ひとえに、施設スタッフの方々、参加者の皆様の積極的な参加のおかげです。
本当にありがとうございました。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。

名古屋音楽療法工房

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