2012.05.13
5月8日(日)に市内にある老健のデイケアにて、音楽療法に行ってきました。この施設では初の音楽療法となります。
参加者は当初20名程度でしたが、担当者の方の呼びかけにより、40名程度参加されました。
以下にもあるように、改善点は多々ありますが、今持てる全力を出し切った感もあり、点数をつけるのであれば、100点中80点の感触でした。
それでは、今回の音楽療法の流れです。
セラピスト:宮島(ギター・アルトサックス)、前川(ピアノ・ベース)
コセラピスト:女性(ピアノ)
実施時間は13:30〜14:30の1時間。
12:30に施設到着し、担当者との挨拶。
機材の準備で30分、あまった時間で伴奏練習を行い、リハビリスタッフの紹介を受けて、開始です。
深呼吸を2回行い、発声練習。
おおまかな流れの説明をしました。
曲目リストは以下の通りです。
@バラが咲いた
ハ長調(C-Major)1番
ピアノ(主旋律のみ)、ギター、ベース
A茶摘
ト長調(G-Major)1〜2番
ピアノ、ギター
Bリンゴの唄
ハ短調(C-Minor)1番
ピアノ、ギター
C青い山脈
イ短調(A-Minor)1番
ピアノ、ギター
D高原列車は行く
ハ長調(C-Major)1番
ピアノ、ギター
E星影のワルツ
ニ長調(D-Major)1番
ピアノ(主旋律のみ)、ギター、ベース
F朧月夜
ニ長調(D-Major)1〜2番
ピアノ、ギター
G故郷
ハ長調(C-Major)1〜3番
ピアノ(主旋律のみ)、ギター、ベース
H見上げてごらん夜の星を
アルトサックス(メロディーライン)
【アンコール】
1.バラが咲いた
2.茶摘
3.故郷
4.見上げてごらん夜の星を
5.上を向いて歩こう
以上です。
全て2回繰り返す形で行いました。
今回、動画撮影の許可が下りたため、セラピストを移す形で撮影したので、その実施動画を見て、反省点として8つ挙がりました。その反省点に対して改善点を思案してみます。
@5秒以上の「間」が出来るとモタモタ感がでる。
発声練習から1曲目に移る際の「間」やセラピスト同士の会話により、進行がストップ。見てる側(私だけかもしれませんが)としては不快に思うところが多々ありました。
Aセラピストの役割と動き
セラピストとコセラピスト、誰が歌詞紙を貼り替えるのか。セラピスト全員が伴奏に参加するなら、歌詞紙を貼り替える際、他の伴奏者が待たなければいけないことにより、上記にもある「間(準備時間)」ができていました。
誰が比較的早く伴奏に戻れる、移れるのか。
「間」というデメリットと全員での伴奏のメリットを天秤に掛け、全体の流れを見て考慮したほうがいい。
というわけで、改善策として以下にまとめてみました。
まず企画書が出来た時点で、イメージトレーニングし、全体の流れをそれぞれの視点(主セラ、コセラ)から動きをイメージして、全体を把握する。それをわかりやすく(具体的にイメージできるように)他の伴奏者、セラピストに伝えるため、曲目リストに曲間の動きを表記したほうがいいのではと考えました。
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例)@バラが咲いた
・・・・・・・
・・・・・・・
【曲間行動】
主セラ:進行
コセラBが着席(配置に)ついたら、伴奏指示。
それまで当該曲にまつわる話などする。
コセラA:ホワイトボード回転
ホワイトボード裏面に次曲の歌詞紙を貼る
コセラB:伴奏準備、コセラBの伴奏準備(→楽譜めくり)
次曲の伴奏
(バックミュージックの形で音量落として)
A茶摘み
・・・・・・・
・・・・・・・
【曲間行動】
主セラ:進行(マラカス、鈴の鳴らすタイミング説明)
ギター伴奏をしながら、「シャン、シャン」の
タイミングを伝える。
1回、ギター伴奏に合わせて行う。
コセラAが着席(配置に)ついたら、伴奏指示。
コセラA:ホワイトボード回転。
ホワイトボード裏面に次曲の歌詞紙を貼る。
準備し終えたら、伴奏準備。
コセラB:伴奏準備、コセラBの伴奏準備(→楽譜めくり)。
参加者、前列にマラカス、鈴を渡す。(約5名)
渡し終えたら、参加者と一緒に鈴を鳴らす。
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このように企画書作成すると、曲と曲との動き(曲間行動)はもちろん、2つの曲間行動のつながりも見えてきます。 たとえば、セラピストAが歌詞紙貼り替えしていて、次の曲間行動でセラピストBが張り替えしていたら、紛らわしくてミスを招きやすいなどです。
こうすれば、曲の流れだけではなく、伴奏以外の動きを確認でき、全体像を把握できるのではと考えました。
それでは話は戻り、次の反省点です。
B1曲終わったらすぐに話し出す。
これは主セラですが、動画を見ていて会話が止まることはもちろん、1曲伴奏してホッとするのか、話出しが遅いことが目に付きました。 曲についての話題や時事の話などをして間を埋めなければと思いました。
C前奏も他楽器、同時に入る。
キーボードの前奏が始まってから、他楽器が前奏に加わる形でやっていますが、前奏からきっちりと合図に合わせて入った方がいいのでは?と感じました。
D参加者の話しかけを繰り返す。
これはコミュニケーション技術かと思いますが、 前列の参加者と会話することがあり、会話の内容が後ろまで聞こえていないように感じました。 おもしろい話題についてや、曲についての豆知識など、参加者の話を繰り返しマイクを通して他の参加者に伝えて話題に入ってもらうのもいいかと思いました。
E曲間の話題をいくつか用意する。
これは間というデッドゾーンをなくすため。 「沈黙は、沈黙と口にした途端、沈黙は消える」という名言にもあるように、1発ネタや雑談ネタを用意して・・・さらに後方の参加者の身なりや表情など、狙いをつけて、会話を後方にふる荒技も体得したいと思いました。
F歌詞紙の貼り替えは、ホワイトボードをクルっと回す形で。
上記の曲間行動の話の例にもあるように、ホワイトボードに貼り付ける歌詞紙は貼り替える形よりもホワイトボードの裏面に次曲の歌詞紙を貼り付けておいて、クルっと回転させ、次曲の歌詞紙に貼り替える形がベストかと思いました。
これは、昨日の先生の音楽療法でも行われていたことです。
Gセラピストとコセラの会話は端的に。
何かあったときに、セラピストがメンバーと話ししてしまうと、進行がストップすることが目につきました。
会話は端的に話すか、手話やサインで伝えるなどし、極力メンバー間の会話は慎む形が好ましいのではと感じました。
長々と書きつづりましたが、まとめると「間」と「出だし」と「会話」の3つ。
以上が反省点という名の「のびしろ」です。
今後も上記を踏まえ、練習と実践の中でよりよい音楽療法を追求していきます。